前回の続き。。

フリータイム1週間の権利を得てシラチャ遠征中。

馴染みカラオケ嬢「C」と同伴出勤の約束をし
居酒屋~カラオケ店まで来た。

そこでCの友達となる「N凹ちゃん」の
日本人彼氏に対する不満と言うか
愚痴、愚痴、愚痴のオンパレードを聞かされる。

この彼氏と言うのが俺の仕事上の顧客「凹さん」

今回、俺は完全なプライベートのお忍び訪問だが
2人をペイバーしてクラブに行くことになったため
凹さんに気を使いN凹ちゃんとこんな約束をした。


俺 「凹さんには絶対内緒だよ」

N凹「わかってるって ♡」「秘密ね ♡」


さっきまで凹さんに対する愚痴が止まらなかったが
久々のペイバー&クラブ遊びが決まったためか?
随分とご機嫌が良くなって来たようだ。


(きっと凹さんも苦労してるんだろうなぁ)
(今日はちょっと彼女を預かりますね。。)


と、言う訳でシラチャ『cool club』到着。

ちょっと気性に波のあるN凹ちゃんだったが
凹さんが惚れるのも納得いく部分がいくつかあった。

例えばクラブに入って最初のセットを注文し
たしか計820バーツとかそんな額だったと思う。

もちろん支払いは全額俺だ。

その後ボーイがN凹ちゃんにお釣りを渡したのだが
そのお釣りを「無くさないようにね♡」と言って
全額をズボンのケツポケットに突っ込んでくれた。

他にも本当はセンソムソーダが好きならしいが
日本人なんだからビールが良いでしょ?と
注文を全員で飲むタワービールに変えてくれたり。

また、Cが途中から横の席のグループと仲良くなり
しばらく戻って来なくなってしまったのだが
俺がN凹ちゃんに「トイレに行ってくる」と言うと
「危ないからワタシが連れて行ってあげるわ♡」と
超満員のフロアからトイレまでを手を繋いで
引っ張って案内してくれたり。。

直ぐ惚れてしまう俺からすると凄く良いコに思えた。

簡単なことだがこれが普通に出来る夜嬢は貴重。

でも。。

N凹ちゃんは良いコだが、今ココで俺の相方はC。

基本的に俺はCとベタベタしながら盛り上がる。

そんな俺とCが仲良くしているのを見てか?
周りで楽しそうに踊るカップル客を羨ましく思い
あふれ出てくる何かがあったのか。。


N凹ちゃんは騒音の中で泣きだした


さっきまで上機嫌になってたのに。


「どうして?どうして凹サンは結婚しているの。。」
「奥サンと離婚してワタシだけを見て欲しい。。」
「何故OLEサンは独身でクラブにも来れるの。。」


N凹ちゃんは心底から凹さんにベタ惚れなのだ。

周りのタイ人男性からも「どうしたの?」と
声を掛けられるほど肩を揺らして泣いていた。

凹さんにN凹ちゃんの気持ちを伝えなければ。。

いや、余計なおせっかいになるからやめておこう。。

これは2人だけの問題だ。

今、俺にできること。。

N凹ちゃんが今この時を楽しめるように
してあげるのが最善だっ!



俺「N凹ちゃん!今日は飲んで踊って騒ごうぜ!!」


人生上手くいかない時もあるサ!
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【第1話】 俺