前回の続き。。

タイ式焼肉と呼ばれるムーガタで2次会が終了。

バー『M』でペイバーした「E」と「N」だったが
Eが俺とHをしたいと分かるとNは気を利かして?
別の友達の所へ遊びに行った。


E 「OLEちゃん、行こ♡」

俺 「あ、あぁ。。」


そう言われるがまま左手に肉が大量に入った袋を持ち
右手はEと手を繋いでサードロードを歩く。


俺 「本当にNちゃんの部屋行って良いのかな?」

E 「Nも気にしてないし、お互い様よ」

俺 「お互い様?って。。EもNちゃんが
   お客さんとHする時に部屋を貸すの?」

E 「(汗)そんなことないわよ」
  「ワタシはOLEちゃんだけよ」

俺 「まぁ、俺も彼女居るし気にしないけどサ。。」

E 「彼女とHしてる?」

俺 「そんなしょっちゅうしないよ(笑)」

E 「本当でしょうね?」

俺 「ホントホント(笑)」
  「Eこそお客さんが沢山いるんでしょ?」

E 「規制緩和してからもペイバーは無しよ」

俺 「。。。」


その言葉が本当かどうか分からないが
Eの表情は涙をこらえるような顔だった。

。。。

何度も書くがこのコロナ禍で観光客はゼロ状態。

規制が緩和されても営業していないバーも多数。

在タイ組をターゲットにオープンしているバーや
そこに在籍する夜嬢達は必死に頑張っている。

お金にならないので田舎に避難した夜嬢も多い。

生活費も稼げないのでは賢明な判断だろう。

俺の様に仕事があり、収入的に何の問題も無く
「コロナ規制で店やってないのかよ、面白くねぇ」
「国内旅行もできないなんて休日の意味なし」
なんて不満なんか ’’子供の駄々’’ に聞こえるだろう。

家賃、光熱費、食費。。ケータイ代や生活用品。

仕事が全く無くなったり、あっても給料の減った
彼女達にもこれらは同じように襲い掛かるのだ。


それからEはあまりしゃべらなくなった気がした。


(心配だな。。)


そしてセブンイレブンの前を通りかかった時だ。


E 「ねぇ? コン〇ーム持ってる?」

俺 「え?持ってないよ」

E 「買って行こうか」

俺 「だね」


深夜のセブンイレブン。

以前はコンビニ店内で今の俺達と同じ様な
外国人男性とタイ人女性のペアを見掛けていたが
コロナ規制が始まってからは皆無。

観光客でごった返していた店内を懐かしく思う。

それが今では列に並んで会計することも少ない。

でもちょうどこの時は1組のカップルの
後ろに並んで待つことになった。

そのカップルはカゴ満タンの買い物をしており
幸せそうな笑顔でキャッキャとレジ待ち。

そんな光景が俺達2人の視界にずっと入ってる。


(Eとはドえらい差だな。。)

(あっ、そうだ。。)


俺 「Eさ、今あんまり金無いんだろ?」

E 「555 まぁね」

俺 「ここで好きな物かって良いよ」
  「俺、出すからサ」

E 「要らない」
  「何も欲しいものないよ」

俺 「遠慮するなって」
  「ほら日用品でも食べ物でも良いからサ」

E 「。。。」

俺 「俺は普段あんまり手助け出来てないし
   最近バーに顔も出せてないでしょ?」

E 「。。。」

俺 「ほら、このプリン美味いんだぜ?」
  「この日本製の日焼け止めも品質良いよ」


E 「ありがとう。。OLEちゃん(涙)」


お節介だったかも知れないが気持ちを受け取って欲しかった


そして遠慮がちに買うEがまた可愛いのだ。
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【第1話】 俺