前回の続き。。

変な空気になってしまった。。が、俺達は大人。

今日の計画となっている新工場の進捗状況確認を
遂行するため俺の雇用条件の話は一旦ストップ。

俺のクルマの後部座席に乗り込んだ「Sさん」は
中国支社長「Wさん」との激しい言い合いの直後で
口を開くことは無かった。

俺と助手席のWさんがチョロっと話すくらい。

道中、ルームミラーで後部座席の様子を見たら
目は閉じていても眠っている感じではなさそう。

Wさんが俺を採用するため中国支社から来タイし、
意見を言い合う中で色々思うことがあったと思うが
車内でずっと黙っているのは何か良からぬ作戦を
考えているようでもあり怖く感じる。

重い空気の中、1時間ちょいで新工場に到着。

前回と同じく数人の作業者が作業をしていた。

工場に入った途端にWさんが口を開く。


W 「全く報告内容と違うじゃないですか!」

俺 (確かに俺が来た1ヶ月前と何も変わってない)

S 「こいつらがしっかり動かんから仕方ない」
  「ここはタイやで? タ~~・イ」

W 「それを管理するのがSさんの仕事でしょう?」

S 「タイ人は言うても聞けへんし難しいんやで?」
  「な?俺さんならわかるやろ。ヒヒヒッ」

W 「オープニング予定に間に合うんですか?」

S 「ちゃんと言ってあるから大丈夫ちゃう?」

W 「でもこのペースは素人の私が見ても
   問題ありますよ?」

S 「精一杯やっても無理な時は無理やで」

W 「そんな無責任な発言ありますか?」

S 「Wさんが得意の英語でコイツらに言うたって」
  「イサーンかカンボジアの人間か知らんけど
   英語なんか通じんと思うけどな。ヒヒヒッ」

俺 (また始まった。。)

W 「大社長は工場を見てるのですか?」

S 「もちろんタイに来た時は毎回見てるよ?」
  「でも夜遊びばかりが気になって仕方ないから
   工場の進捗状況なんか気にしてないか(笑)」

W 「何か開き直ってません?」
  「Sさんは今も給料が発生してますよね?」
  「ホントちゃんとやって貰わないと困ります」
  「タイ支社は中国支社の管理下なんですよ?」
  「このままじゃコッチが指導されちゃいますよ」

S 「なんや?これが俺さんなら出来るってか?」

俺 「。。。」

W 「目標達成が出来る出来ないは別として
   もっと真摯に向き合っていると思いますよ」
  「とにかく私は指示に従って動いてくれる人に
   タイ支社に居て欲しいと思ってます」

S 「言うよねぇ~」

W 「Sさん。。もうハッキリ言います」
  「アナタに新工場は任せられません」

S 「あ?なんや?」
  「ワシは旧工場だけ見とけってか?」

W 「いえ、新旧ともに任せられませんね」

S 「ふんっ。勝手にせい」
  「大社長にチクってワシをクビにしてみろや」

W 「えらく喧嘩腰ですね。。話になりませんよ」


お互いが引かないと言うか仕事をしないSさんに
初めてメスが入ったとでも表現すればいいのか。。

大人の口喧嘩は聞くに堪えない。

しかも俺絡み。。

このあとは2人とも会話がなくなり黙ったままで
個々で工場の敷地内を歩き回り確認となった。

そして工場の進捗状況確認を終えバンコクへ戻る。


来る時よりも更に重い空気の車内。。


そんな中で事件が発生した。


ガタガタガタガタッ・・・・ッ


俺 「あー。。ヤバい。。(汗)」
  「なんかタイヤが変です」

S 「ワシのケツにもビシビシ来とるわ」
  「こらぁ、パンクしとんちゃう?」

W 「側道にクルマを寄せましょう」


車内の重い空気が動いた


ピンチに間違いないが沈黙からの解放。。
今日からコメント確認が遅くなる場合がありますが
後日に必ずお返事いたします(*‘∀‘)

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1話1分程度で読めますので是非とも m(_ _)m
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【第1話】 俺