前回の続き。。

連絡の取れない「ミント」

いや。。

お互いに取ろうとしていたが、すれ違いが続いた。

ここで俺はスッパリと？あきらめた。

ミントが一緒なら充実した濃厚な夜を過ごせるのは
間違いないが、連絡がつかないのでは仕方がないし
待ち続けるのはバカらしい。

未練なんてない！

。。なんてちょっとカッコイイことを言ってみたが
本心はこうだ。。

俺はエ〇いことがしたいっ！（キリッ）

何故なら今後の近い将来を考えた場合、今夜が
正真正銘のビエンチャン・ラストナイトとなる。

俺はネットで情報を得て ’’プランB’’ としていた
『ハンノイ』に行こうとホテルを飛び出した。
※ハンノイ。。食堂置屋

そしてトゥクトゥクを探したが。。

こんなときに限って1台も居ない。。

今日だって昼間『ビエンチャン都内』を歩いてると
何人の運ちゃんに声を掛けられたか分からないほど
乗り場で待機していたり道路を走っていたのに
今は1台も見当たらない。

21時過ぎだから仕事を終えて帰っちゃったのか？

この夜遊びスポットのハンノイは大体郊外にあり
グーグルマップで場所は分かっていても
この時間帯に治安が心配な場所を歩くのはキツイ。

金品欲しさの強盗に外国人は狙われやすいという。

タイと同じく野良犬だって居るだろう。

下手したら身ぐるみ剝がれた上に狂犬病。

上手いこと行かないなぁ。。

足が無ければ昨日の『KTV』すらも行けない。

。。なんて思っていた時に妙案が舞い降りた。

ホテルの近場で唯一知っている夜遊びスポット
バー＆レストラン『ボーペンニャン』に行けば
ミントみたいな愛想の良いコと出会えるかもだし
ダメでも雰囲気最高の場所で一杯飲んで諦める！と
歩いてボーペンニャンに向かった。


22時30分。。

ボーペンニャン着。


4階のボーペンニャンに続く薄暗い階段を上がる。

2階。。3階。。

「やっと4階だ」と思ったところで上側（バー）から
酔っ払ったデカい欧米人がフラッフラで降りて来た。

（あー、これはめんどくさそうだ。。）

しかも階段の幅からして普通には対向できない。

俺は横に割けて道（階段）を譲ろうと思ったその時。

欧米人の直ぐ背中側から女性の声がした。

「Slowly! Slowly!! Dangerous!!」

みたいなことを言いながら欧米人の横にサッと行き
しっかりと寄り添い支えるようガッチリ腕組み。


（あっ！ミント！）


あっ、と思った瞬間彼女も俺に気付いた。

しかしお互いがこの状況を瞬時に察する。


俺は他の女のコとの出会いを求めバーへ。。

ミントはバーで出会った他の客とホテルへ。。


俺はその場で立ち止まり身体を横にして
黙って道を譲った。

その降りて来る2人とすれ違う瞬間。。

ミントがその欧米人には見つからない様に
俺の手をギュッと握りニコっと微笑みながら
そのまま階下へ降りて行った。

。。。

夜遊びしてるとたまに来るこの感覚。。

擬似恋愛だということは重々分かっている。

別に特別ひとりだけ大好きだったという訳でも無い
ラオッ娘のミント。

バンコクとビエンチャン間でLINEをした回数も
帰国後直ぐは多かったが今は1週間に2～3度程度。

しかし、今この瞬間は長い間付き合ってた彼女に
フラれてしまった気分だ。。

バンコクでのカラオケクラブやゴーゴーなんかでも
この感覚に何度かなったことがある。

自分のオキニが他の客とキャッキャ言ってるのを
目の当たりにすると、少し不満に思ってしまう。

不満と言うか嫉妬？

別に正式に付き合ってるわけでもなく
なんなら自分は違う夜遊びをしているにも関わらず
どこか心の奥が強く締め付けられる想い。


擬似恋愛とはホントによく出来た言葉だ

※『ボーペンニャン』前のメコン川も寂しく見える
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これが擬似恋愛の醍醐味でもあるのです。
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【第1話】 俺