前回の続き。。

スクンビットにある高級料亭『天翠 TEN-SUI』

弊社の新社長「エリート」と通常は参加しない俺で
重要顧客「Ｂさん」の接待の真っ最中だ。

滅多に切ることのないスーツを着ての参戦。

とんでも無いところに来てしまった感はあったが
俺は気持ちを切り替え時間が過ぎるのを待つのみと
余裕をブチかましていたのだが。。

白髪の需要顧客Ｂさんが俺に質問をしてきた！


Ｂ　「俺さんはタイが長いんですって？」

俺　「はい。。」
　　「駐在8年、移住して3年目になります」

Ｂ　「ほぅ。移住まで決断するとは天晴れですね」

俺　「いえいえ、そんな大したことは。。」

Ｂ　「やはりタイでの生活は魅力がありますか？」

俺　「はい。。」
　　「まだ一度も本帰国を考えたことはありません」

Ｂ　「何故タイで仕事をしたいと思ったのですか？」


俺　（な、何故？。。 汗っ）


【俺脳内】
何故？どうして？タイに来た？わざわざタイで仕事？
確かに俺は何を思ってタイに来たんだったっけ？？
普通に考えたら絶対おかしいよね？なのに何故！？
離婚して行き場がなくなりタイに逃げてきた？
タイの雰囲気が好きだから？あ！夜遊び目的か！
それもあるけどもっと大事な目的があったはず。。
んー。。無いのか？（苦笑）。。どうしよう（汗）
街の雰囲気やタイ独特の文化が好きだからです！
。。アカン。。いかにも子供っぽい回答だ。。
タイの女性が好きっ。。これはもっとアカンぞ。。
なんとか完璧な答えでビシッと決めなければ
あとでエリートに何を言われたものか。。あっ！
’’俺物語’’ 的な実録ブログでも書いて説明するか！
えっと、最初に会社で駐在員募集の張り紙を見て。。
最初は絶対嫌だと思ったけど当時の嫁さんが。。
あぁ。。今はダメだ、長すぎるっ（笑）
ううぅ。。俺は計10年以上もタイに住んでいるのに
何ひとつタイのことなんてわかってないのかも。。
なんで俺にそんなこと聞くんだよおおおぉぉっ！

Σ(★ω☆)ﾋﾟｷｰﾝ!! ←ﾆｭｰﾀｲﾌﾟ音


俺「自分の目で客観的に日本を見たかったからです」


Ｂ「ほぉ、客観的に。。何か見えてきましたか？」


【俺脳内】
おいおいおいおいいいぃぃぃ！追加質問禁止！！
ひとり1個まで！！さっきあたりさわりない最高の
回答したでしょうががああああぁぁあ～っっ！！！
俺が今日みたいな場に慣れてないのを瞬時に見抜いて
わざと嫌な質問してきてるんじゃねぇのぉぉ？
俺はタイで何を見つけたか？ 毎日仕事に追われて
日本と同じ生活してるぞ？なんなら日本よりキツイ！
エリートの狂ったような指示で毎日ヘトヘトだ！
なーーーーーーんにも見つけられていませんっっ！
ただタイに住んでるだけっ！だけだけだけっ！！
今は部屋と工場の往復のみ！充実感ゼロマックス！
日本人とタイ人の文化や風習の違いでも説明するか？
いや、急に言われてもスマートな例が思いつかん！
相手は権威のある方。。下手なことは言えないっ！
あっかーん！もう泡吹きそうや！
ビールの泡が喉まで逆流ぅぅぅぅう！！
そんな涼しい余裕の顔でコッチ見てんじゃねぇ銀髪！
あぁぁああああぁぁああーーっっ！！！


俺　「あ、あの。。」

エリ「Ｂさん、彼は彼でタイでの経験が豊富でして
　　　私が教えてもらうことも多いのですよ」

Ｂ　「なるほど。エリさんもタイに来たばかりなのに
　　　優秀な部下が居て心配はなさそうですね」


ふぅぅ。。さすがはエリートッ。

普段は自分の理想通りの体制にならない苛立ちから
管理者を怒鳴り散らしているが、今は会社単位。

俺の味方だ。


その後もしばらくエリートとＢさんの談笑が続いた。

そして。。


Ｂ　「エリさん、もうネクタイ緩めませんか？」
　　「遊びに来てるのに仕事仕事で疲れたよ（笑）」


お？そこまでガチガチな人でもないのか？（期待）


ここからざっくばらんな展開になるのか？
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1話1分程度で読めますので是非とも m(_ _)m
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【第1話】 俺