前回の続き。。

新社長「エリート」を筆頭に新体制となった。

俺も出来は悪いが仕事を指導する立場となり
管理者のつもりでこの業界で何年かやって来た。

しかしそれを根底から覆されるような管理者が
親会社からタイ工場に来たMr. エリート。

「管理者とはこうあれ!」と言わんばかりの
立ち振る舞い、徹底的な指導が続く。

仕事一筋〇〇年!と言う言葉がピッタリだ。

しかし人生では仕事優先が過ぎたのだろう。。

57歳、独身で結婚歴は無い。

しかし噂では貯金が2億円あるとも。

学生時代に柔道をやっていたらしく
上下関係に厳しい体育会系人間。

しかもこのエリート。。全く笑わないのだ。

常に眉間にシワが入っているタイプ。

ドラマや映画だと誰が見ても嫌われ上司役。


ある日、俺が社内用資料を作ってエリートに提出。


詳細内容確認は俺とエリートで応接室に2人きり。

一問一答で確認と添削が始まる。

このソファーに座ってる時間はいつも緊張する。

そしていつまで経っても慣れることはなかった。

下手な回答をするとキツイ叱責と指導が待っており
永遠に続く地獄ループの始まりとなる。

この緑色のソファーが後に ’’タヒ刑台’’(電気椅子)と
呼ばれる様になるまで時間は掛からなかった。


さて今回は。。


エリ「この文章の行間から俺さんの要らない思いが
   見え隠れしているから表現を変更してくれ」

俺 (言うよねぇ。。)


エリ「これを顧客が読めばどんな気持ちになる?」
  「今回は社内用だが常に考えて資料を作らないと
   いつまで経っても俺さん自身が成長しないぞ」

俺 「はい。。」

エリ「そもそもだな、俺さんはもう40歳にn。。」


ヤバい。。始まった。。

ひとつの気に入らないことから
己のスタイルを突き付けて来る。。

こうなると話が止まらない。

これが趣味?と思うレベルでネチネチと。

何とかこの時間を短縮できないものか?

完璧な資料を作ったって重箱の隅を突つかれ
俺のプライベートまで指導をされるに決まってる。

今まで周りに居た部下はこれに耐えたのか?

もっと気軽に話せた方が絶対に得だろう?

俺は少し前からこのエリートの本当の姿を見たい
打ち解けられないか?と考えることが増えていた。

そこで俺は一発冗談を言ってやった。。


俺 「え?行間には何も書いてませんけど?」


するとあきれ顔でゆっくりこちらを見つめた時
ギンッ!と眉間のシワがマックス深くなった。


エリ「馬鹿かお前は?」
  「あのな?行間と言うのはだな。。」


要らない事を言うんじゃなかった。


一旦こうなると話(指導)が止まらないのだ。

マンツーマン自己啓発セミナーのスタート。

そこから話は脱線に脱線を重ね1時間。

もちろんその内容は全て仕事関連。

「ビジネスとは。。」「顧客対応とは。。」
「管理とは。。」「指導者とは。。」

すでに時間は22時オーバー。

後に分かることだがエリートは ’’お題’’ を出す時点で
既に ’’自分の理想形’’ が頭の中で完成しており
それにピッタリとハマるか、その上をいかないと
合格することはない。

一度目の添削での指摘内容を確実に盛り込む
もしくは会話の中からヒントを見つけられないと
手直しの繰り返しが永遠と続き帰れなくなるのだ。
(翌日以降の仕事にも影響)


応接室のドアの小窓から「Tさん」や「A君」が
10分おきに部屋の中を覗いているのが見える。

そう、帰りも同じワゴンだから待つしかないのだ。
※ちなみにエリートは専属運ちゃん付きトヨタ・カムリ


皆ゴメン!興味本位から変な領域へ突入させてしまった(苦笑)


帰る手段があっても社長より先に帰れない(涙)
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【第1話】 俺