前回の続き。。

忘年会のあと「クワーン」の部屋で起きた事件。

いや、事故と言ったほうがいいのだろうか。。

20回以上の電話に出なかったことで浮気を疑われた
俺の顔面にクワーンのツメがクリティカルヒット。

あの有名なアディダス ’’勝利の3本線’’ ならぬ
’’敗北の3本線’’ がビッシリと刻まれた。

※ちなみに本章のサムネイル画像はここから来ています（苦笑）


パートナーが居る男として絶対あってはならぬ
キスマーク以上の印をお土産に貰ってしまう。


（うぅ。。「Ｋ美（嫁）」になんと説明すれば。。）


今後一切夜間外出禁止！なんて言われるかも。。

ライオンに引っ掛かれた。。は、無理があり過ぎる。。

先輩と喧嘩した。。も、今後を考えると無理。。

クワーンのところにも戻れないし家にも帰れない。

しかしこんな夜中に行くアテも無く。。

いや、アテがあったとしても帰らない訳にはいかず
言い訳を2、3考えながらトボトボ歩き続けていたが
あっと言う間に俺のコンドの目の前まで来てしまった。


（終わった。。）
（でも明日の朝に傷が消えるわけでも無し。。）
（いや、朝陽すら見ることができないかも。。涙）


俺はそのままの状態で部屋に入る覚悟を決めた。


。。。


部屋に入るとＫ美は眠っていたようだけど
俺のゴソゴソする物音で起きて来てしまった。


（えーい！どうにでもなれっ ）


Ｋ美「おかえり～。ちょっとおｓ。。」
　　「どうしたの！？その顔！！」

俺　「いや。。」
　　「酔っ払って歩道を歩いてたら塀の向こうから
　　　歩道側に木の枝が飛び出してるのが見えなくて
　　　ちょうど顔にあたっちゃったんだよ（苦笑）」

Ｋ美「大丈夫なの？」

俺　「消毒しておけば大丈夫だよ 」


土壇場で考えた嘘にしては上出来だったと思う。


少し前にニュースで聞いていた「通り魔が。。」の
パターン2も考えたけど「直ぐに警察行こう！」とか
ウソを付き通せない面倒臭いことになっても困るし
不注意で怪我をしたほうを選択。

誰がどう見ても人間の爪で引っかかれた跡だったけど
なんとか信じてもらえた？ようで追及はされなかった。

と言うか仮面夫婦だからなんとも思わないのか？

以前「モッド」から電話が掛かって来た時も
ジ・エンドと思ったがＫ美の反応は激薄だったな。。

俺は気を使い過ぎてるんじゃないだろうか？

Ｋ美も全て分かってて「男ってバカね」って感じで
俺がどうなろうが何とも思わないのかもしれない。。

確かに毎月家に金さえ入れてくれれば
何しても良いよ的な発言をするときもある。

けど実際浮気すると怒り狂うんだろうなぁ。。

いや、バンコクと言う地がそれを和らげてくれてる？

いやいや、これからも注意は必要だ。


あぁ。。オンナ心って本当に難しい。。


そして明日からは会社に行かなければならない。。

こんな顔で会社に行くのは嫌だったが時間は過ぎる。


翌日月曜日の朝、＠職場。。


俺　　「おはよーございまーす。。」

Ｉ先輩「どうしたん！その顔？（爆笑）」
　　　
Ｍ先輩「奥さんと喧嘩でもした？（笑）」


週明けの会社では顔を見るなり大爆笑されたが
先輩方にも「木の枝が・・」でウソを貫き通した。


そして俺はしばらくのあいだ会社で「シュウ」
と呼ばれることになるのである（苦笑）
syuu01
※仁星の男「シュウ」・・北斗の拳より

「タダで命をくれとは言わぬ！」
「代わりに俺の光をくれてやる！」

こんな風にカッコよく過ごしたいものだけど
この時の俺にそんな余裕はなかった（苦笑）


俺は事件の日からクワーンに連絡をしなくなった


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【第1話】 俺